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伏屋のづ

Author:伏屋のづ
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書き殴った【おむつ・おもらしフェチ】系妄想置いてます
だいたい月一でもえないごみがふえるよ
文章も構成も壊滅的なんで重箱の隅突きなど歓迎中
萌えについて模索中なので作風も質もブレまくるよ

2016/01
>あいかわらずにほんご書けてねえ
>よかったら好きなシチュ語ってもらえるとうれしいです
@ごみばこ

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trash #005

フライングしても嬉しいものは嬉しい


 毎日買い物していると、お決まりのルートってのが自然と出来てくるものだと思う。俺の場合は八百屋に肉屋、薬局と、商店街を一巡するコースで、安いものと新鮮なものを選んで買えば、あとは目をつぶっても家に帰れる。習慣づけられた惰性ってのは恐ろしいもんだ、ちょっと気を抜くとまたいつもの日常通りの道を歩いてしまう。
 街角にひしめく人工のもみの木に、赤と金の装飾輝く浮かれた雰囲気は、いつも通りの景色じゃないのに。
 俺としたところが、危うく忘れるところだった。

「――頼んでた奴が、忘れてるってのも大概だよな」

 白い息を吐きながら歩く人の群れをすり抜けると、大通りに隙間を作る、建物と建物の合間の小路へと方向転換していく。商店街は10年も通えばそれなりに店も人も入れ替わっていて、和菓子屋がパチンコ屋になったり、たばこ屋がラーメン屋になったりと、古くから残る老舗の合間でちぐはぐなパッチワークを作っている。けど、人もまばらな裏路地だけは、時が止まったように古ぼけたまま、今も変わらぬ世界だった。木造の建物なんか住んだこともないのに、胸打つほど郷愁を掻き立てられてしまう。雑踏を遠くに聞きながら、俺は小路を歩いた。
 目的地は少し前に見つけた、路地裏の小さな洋裁店。店長兼従業員、チョッキにシャツと言ったパリっとした姿勢正しい紳士的な爺さんが切り盛りしている店だ。
 足踏みミシンを見かけて好奇心で入った冷やかし客にも、爺さんは親切に応対してくれた。それでいて営業も忘れないから、見た目以上に格好いい。
 今じゃ客が少ないから、殆どオーダーメイドでやってるんだよ――そんな風に言ってくれたから、俺も物怖じせずに仕事を頼むことが出来た。
 ベルの飾られた曇りガラスの戸を押して、俺は、爺さんに声をかけた。

「すいません。頼んでた奴、もう出来てますかね?」



 せっかくの贈り物だってのに、爺さんが包んでくれた包装紙はまるで鯛焼きを包む時に使うような茶色の薄っぺらい紙だった。こんな時期なんだし色気つけようぜなんて言ったら爺さんも『男だったら、中身で勝負するんだ』なんて破顔で一蹴する始末。確かに予想以上のすばらしい出来だったけれど、せめて表通りみたいな飾りつけたっていいのにと、やっぱり思う。
 なんて安い文句言っても時間も無い。いつもの道から外れたから、買い物も結構長引いてしまった。急いで帰らなければならない。待たせてしまっている奴がいるのだ。
 食材と日用品は左手一本にまとめると、袋の重みがしっかり手に食い込んでいく。痛いことは痛いが、爺さんから渡された『依頼の品』を大事に抱えるには、右手一本開けなきゃ間に合わない。左右非対称の不格好さを晒しながら、俺は商店街を一気に駆け抜けていった。アーケードを過ぎ、車道の近いビル街の曲がり道を進み、築20年ものの高層マンションに入っていく。エレベーターで十五階まで一直線、ドアが開きました、なんて間延びしたアナウンスを聞き終えるより早く飛び出すと、小さいけれど楽しい我が家にようやくたどり着くことが出来た。
 息切れを起こしながら、腕時計で時間を確認してみる。午後六時――三十五分。予定時刻より5分オーバーしていた。
 一秒だって間に合わなかったら命取りになることはたくさんある。ましてや五分……俺の場合の5分は、待たせてしまった奴にとっては、一時間に相当するかもしれない。
 後悔に唇を噛み、小さく唸ってしまった。いっそ『何で早く来なかったんだ!』なんて非難してくれれば、まだ救いはあるのだろう。
 けど、開けたドアの前にいた少女は、そんな強気なんて一切持てない、泣き虫で、引きこもりで――俺が守らなきゃいけない、大事な妹だった。



 まゆは元々、病弱な子だった。同い年の少女に比べても発育が遅くて、制服を着ても小学生が背伸びしてるようにしか見えないくらいのちっちゃな子だ。
 方まで伸ばした線の細い赤毛に大きな黒目の童顔で、手脚も折れそうなほどにちゃっちい。ちゃっちいと言う表現はまゆ専用だと思えるほどに、冗談抜きでちんまいのだ。
 それでも暗い子ではなかったし、ちょっと遅い反応も天然ってことで友達もいた。支えられていたし、その恩義に報いるように、誰かを支えようとした責任感も真摯さも備えていた。
 なのに、今ではお家から一歩も出られないひきこもりになってしまっている――未だに、思う。神様はなんでそんな奴ほど痛めつけるんだろうな。

 去年の冬、まゆは原因不明の高熱に、三日三晩苦しめられてしまった。黙って側で見守るしかない俺も、代われるものなら代わってやりたいと、信じたことの無い神にすがってしまった。
 四日目、なんとか熱が下がったと家族のみんな――まゆ自身も喜んだ、はずだった。酷い高熱症状で脳炎の可能性もあったが、受け答えも万全、何も心配するはずは無かったはずなのに。
 後遺症は、残ってしまった。医師が二度と直らないと匙を投げた、どうしようもない障害の形で。



 家にいるときのまゆは、いつもフリルで飾られた薄いピンク色のベビードレスを上に着ていた。下履きもファンシーな意匠のものがあるのだが――まゆは穿くのを殊更に嫌がった。
 肌に密着する感触は、否応なく自分の障害を認識させる。小学生サイズの服が着られるまゆにとって上に着たベビードレスは許せても、ズボンは恥ずかしいだけの代物だという。
 俺を見つめるまゆの瞳から、大粒の涙がほほを流れて落ちていく。彼女の足下もまた――真っ黄色に染まった紙おむつから零れた滴に濡れて、水たまりが出来ていた。

「ひうっ――にいさま、ごめんなさい、まゆ、しっこたれでっ、ごめなさいっ」

 片手はベビードレスを必死に下げて、お漏らしおむつを隠そうとしていて、もう片手は涙と鼻水で汚れた顔をごしごしと拭いていく。
 怯えきった痛々しい表情を見せたまゆは、俺にお漏らしの許しを請い求めていた。
 まるで、トイレに間に合わずに漏らしてしまったショックに泣く、三歳児みたいなまゆの振る舞いは――どう見ても十七歳の少女のものではなかった。

 まゆは、尿意を感じるための神経を、高熱に病んで失っている。日々続く赤ん坊のお漏らし癖は、けなげな少女をあっという間に幼児退行させた。
 それでも、泣けるほど恥じらうことが出来たのは、彼女がまだ十七歳に相応な羞恥心を忘れていない証だ。
 病んでいた時、俺はまゆに何も出来なかった。突然襲いかかる病に責任を抱くのは非論理的過ぎるなんて当然だなんて、わかりきっている。
 それでも、兄としての矜持があるから。
 泣きじゃくるまゆを、俺は笑って抱きしめてやった。

「気持ち悪いだろ。替えてやるからこっちおいで」
「あうぅ……ひぅぅぅ……」

 胸に寄せたまゆの顔が、着ていたシャツを熱い滴で濡らしていく。がたがたと怯えきって震えていたまゆも、背中をぽんぽんと優しく叩いてやると、だんだん力が抜けて、俺の方に身を寄せてくれた。
 しゅうううぅぅ……と、水音が聞こえたかと思うと、また俺とまゆの足下に、熱い滴が広がった。目を瞑ったまま顔を赤く染めたまゆは、お漏らしの瞬間、んっ……と小さな喘ぎを聞かせて、体に貯まっていた水分を一気にはき出していた。

 ……俺がさっさと帰らないから、パンツタイプの紙おむつも吸収できずにあふれてしまったのだ。出している時には気持ちよさそうな顔してくれるくせに、終わったらまゆはまた、お漏らししたことに泣き始めるのだ。
 ままならない体が誰かに迷惑をかけてしまうとしても、障害なんてそもそもそういうものだろう。第一、迷惑かけずに生きてる奴なんかいない。
 ただ、健康な体で生きていた奴が障害を抱えると、迷惑をかけてしまう罪の重さを責め過ぎるきらいがあるのだろう。
 遅れた俺がまゆのおむつ替えに間に合わなかった事実よりも、まゆはずっとお漏らししてしまう自分の存在を責め続けてしまう。
 だからせめて届くまで、俺は何度もまゆに伝えなければいけなかった。『気にしてないよ』なんて、口で言うだけ嘘くさい台詞でも。届くまでは、ずっと。



 お漏らしで濡れた床を雑巾で拭き終えると、俺は泣きじゃくるまゆの手を引き、居間へと連れて行った。
 おむつ替え用の防水シートを床に引き、まゆをその上に立たせる。歩くたびに、肉付きの薄いすらっとした両脚の間で、紙おむつはぐじゅぐじゅと水分を吸い込んで鈍く濡れた音を吐く。その感触と音に一層泣きそうになるまゆをなだめながら、紙おむつのを両端のギャザーを破っていった。
 ぼとり、と床の上に水の重みを吸い込んだ紙おむつが落ちる。漏れ防止ギャザーの中には明るいオレンジの洪水を浮かんでいて、生地も前からお尻まで、汚れていない箇所は無いくらいに全部染まっている。おむつから解放されたまゆは、外気に冷えていく体に身を震わせ、またんっ……と目をつぶってあえいでいた。お漏らしおむつにずっと漬けられていた下腹部は、つんと匂うアンモニア臭が染みついていて、白くきれいな肌にも赤みがかった痛々しいかぶれ痕を残している。また、ちょろっと、小さな一条を内股にこぼしたまゆの――大事なところは、ほんとうにおむつが必要な赤ん坊のように、頑なに閉ざされた柔らかそうな肉のラインを描いていた。
 妄想が脳裏に走る。幼児なら、お漏らししてしまったとしても、『おむつ替えてぇ』なんて甘えることが出来るかもしれない。背丈ばかりが大きくなった、頭の中が幼児なら――

(くだらねえ……見た目は大人頭脳は子供ですか。まゆじゃなくてもいっぱいいるじゃねえか)

 それでも、まゆが今の自分を肯定してくれるなら――なんてそれこそ、甘い考えを、頭の中から振り切るように。

「拭くからな」

 努めて冷たい声色を作り、俺はまゆの体を、ウェットティッシュで清め始めた。

 妹とは言え、幼稚な体とはいえ――彼女もまた、女性であることには変わりない。だが、妹に女性を感じるなんて変態にもほどがある。
 生まれたときから女は女だって言うけど、十歳を過ぎるまではまだ子供だと思える。
 それから七年経っても、まゆの体は、まだ子供だ。女性じゃない。お漏らしすることも、毛さえ生えていない部分も――

 そう、言い聞かせなければ、やってられない作業だった。ただの医療行為、介護行為だと思って、俺は手を動かしていく。
 それなのに、まゆは――

「ひぅぅ……ひんっ、あひっ、ふぅぅ、んうぅぅっ」

 ウエットティッシュが溝をこすりあげる感触に、背を剃らしては切なく鳴く。肌に残る尿の滴は拭き取ったはずなのに、彼女の性器とウェットティッシュに、細い糸が結ばれてしまう。
 まゆは、俺の手つきで感じていた。恋を知る前に世界からはぐれたまゆは、自らを幼稚だと嘆く理由であるおむつ替えに、慰めを見いだしていた。
 目を、愛欲で蕩けさせた妹は、俺に熱い視線を向けている。いじらしさを向けられる罪悪感に胸を痛めながらも――無様なことに、俺もまた興奮してしまっていた。

「大丈夫か?」
「……ご、ごめんなさいぃ、にいさまの、おててが、ひぅ……まゆっ、はしたなくて、ごめんなさいぃ」

 ごめん、と言いながらまゆは腰を浮かし、俺の手へと腰から下ををぐりぐりとこすりつけていた。机の角で慰める変態おんなと同じように、ティッシュを乗せた指の先を角に見立てて自らの秘裂をえぐっている。
 やめろなんて、言えなかった。幼児退行し続けたまゆが唯一見せる大人の階段上る姿は、高ぶる情欲に溺れるが余り、より一層幼女のような可憐さをたたえていた。

「きれいにしたら気持ちいいもんな。気にしないよ」

 御為倒しだ、自己弁解だと――わかったふりさえ面倒になる。可愛らしく喘ぐまゆの姿に俺は釘付けになっていた。

「あぅ……あふぅん……」

 熱い息を吐き悦びに喘ぐ彼女の秘裂から、ぷしゃあっとささやかな飛沫があがる。
 一際強く指に体を押しつけると、まゆは全身をがくがくと震わせて、呆然と見つめた俺の前で、遂に達した。



 ――夢のようなひとときだった。二日酔いみたいな自己嫌悪の残る、最高で最悪の夢だったが。
 妹に欲情して、妹に自分の手をオモチャに自慰させて、妹がイくところをぼーっと見てしまったのだ、俺は。
 ……言い逃れの出来ない、ド変態である。町を歩けば俺を見つめる視線が『この変態め……』なんて錯覚してしまう程に、罪深いことをしてしまった。
 妹の前でいい顔して、優しいお兄ちゃんの顔を崩すのは死んでもやめなかったけれど……むしろこの格好の付け方が、まゆにどんどん恥ずかしい行為を許す元凶になっているのかも。

「ほら、新しい奴。自分で穿けるか?」

 死ねよ俺、滅びろ俺。心の中で千回はごめんなさいを叫びながら、俺はまゆに新しい紙おむつを手渡そうとした。
 手渡そうとした、のに。

「……い、いえ」

 まゆはふるふると首を振って、俺の方からそっぽをむいてしまった。

 そうですか……妹に変態バレですか……。まずは家庭内で死ぬ羽目になるんですね、わかります……。
 地獄の釜のふたが開いた気がした。煮立つ血の海に放り込まれた俺は永劫『妹のおむつ替えシーンに欲情した近親相姦&ペドのド変態野郎』を悔い続けなければならないのだろう。
 笑顔が引きつる。耳の裏にゃ冷や汗流れる。ヤバいぞ俺。どうする俺。台所の包丁は研いだばかりだ切れ味良いぞ俺。

 ――ごめん、まゆ。

 目の前の妹に、今更、今更だけど。心の中だけじゃなくて、ちゃんと言葉で。俺は謝らなきゃいけないと思った。
 お漏らしだけでも恥ずかしいのに、人に頼らないといけないだけでも辛いだろう。それが、心を許した相手が、劣情を抱えていると知ってしまえば。
 弱い部分を、晒せなくなる。人が側にいるのに感じる孤独は、物理的な一人ぼっちよりも苦しい。
 彼女の苦しみを、今の俺がどれだけわかってやれ――

「きょ、今日は……にいさまに、してほしい、です。テープのほうが……にいさまの、じゃまにならないから」

 ――るかどうか考えてる間に、まゆは自分からおむつ替えシートの上にごろんと寝っ転がり、無毛の性器を晒した、おむつ替えポーズをとってしまっていた。
 ……正直、また興奮してきた。男の殊勝さは、性欲があっという間にかき消していく。
 ごめんな、まゆ。君のにいさまはへんたいさんです。でもね……内心の自由ってもんがあるよ! 妄想は自由なんだよ!?

 逡巡に蹴りをつけて、俺はパンツタイプのおむつを口の開いたおむつ袋へと戻し、さっき買ってきたばかりのテープ留め紙おむつのパッケージを取り出し、中を開けた。
 ぎっしりと詰まった折りたたまれた白い四角を一枚取りだし、折りたたまれた両端を開いていく。パッケージで笑うおむつ姿の幼女と同じように、紙おむつは前当てとおしりの部分に、星が舞う可愛らしいデザインを描かれていた。おむつを手にする俺が恥ずかしいのか、まゆはまた目を瞑り、あげた両足を対応する手で――右手に右足、左手で左足を、だ――抱きかかえていった。
 おかげさまで……つるっつるの性器が、余計にはっきり見えてしまう。迂闊なことにおしりの方だけ産毛みたいな細い縮れ毛が二本生えている所まで見えてしまっていた。
 まゆちゃんよ。君は『私はずっとおこちゃまなんだ……』と、生えていないことを嘆いていたね。それは嘘だ。ちゃんと生えていたよ。普通とは逆の順番からだけど。

「気にするなって言ってるだろ。少しは俺の言うことも信じてくれ。まゆがもらしたら、ちゃんと替えてやる。約束は守る」

 ここまでくるとどの面下げて言っているんだと思えてくるけど、でも、言ってることに嘘偽りは無かった。
 やっぱり俺は、これ位しかできない。まゆの代わりに苦しんではやれない。
 だからまゆに出来ることを、兄としてやる。責任感や罪悪感よりも、そうしてやりたいと素直に思えた。
 ……良いもの見られるお礼もあるし。

 だから、気にしなくて良いって、ずっと思っているのに。
 まゆはまだ、ぐずぐずと泣くのをやめようとはしていなかった。

「で、でもっ……まゆは、どんどん、しっこたれになって……あ、あかちゃんみたいに、にいさまからはなれられなくなっちゃうから! だからっ……」
「お漏らしくらい、どうってことないさ。まゆが穿けば、おむつだって可愛く見える」

 いやいやとぐずるまゆのお尻の下に、開いた紙おむつを滑らせていく。触れた感触に目を丸くしたまゆの頭をいいこいいこと撫でながら、開いた手はちゃんと前当てを股に潜らせ、器用に両端のテープを留めていった。また吸い込みきれなかったお漏らしをこぼさなくていいように、ギャザー周りもきちんと指でチェックする。
 股周りをぐっぐっと押し込まれるたびにまゆは身を捩らせて小さく喘いだ。『おむつを穿いている自分』を何度も意識させられる行為に、まゆはどんどん顔を赤くしている。

「あ……あうぅ……。は、はずかしいです……」

 耳まで熱っぽく染めて恥じらったまゆは、身内の自慢じゃないけど、本当に可愛かった。
 迷惑だって言っても、おむつにお漏らしすることが、誰かを傷つける訳じゃない。
 また世界に戻れば、いいこなんだからきっと大丈夫、なんとかなる。

 ベビードレスの裾をつかんで、必死に隠そうとしたまゆの手に、俺はそっと手を重ねて、放してやった。
 いやいやと、恥ずかしそうに首を振ったまゆは、また目を潤ませていく。お漏らしといい涙といい、無限にわき出す泉のように、まゆはいつも何かに濡れている。
 けれど、それも悪いことじゃなかった。潤んだ瞳は夕暮れの光を反射し、生まれたての赤ちゃんみたいに輝きを保っている。
 小さな胸の前で手をぎゅっと握ってベビードレスからちょっとだけ顔を覗かせたおむつ姿の、泣きそうな顔。
 そんないじらしい妹を、俺は守ってやりたくて仕方なかった。

「しちゃったらちゃんと言うんだぞ。まゆが教えてくれる分だけ、おむつ外れも早くなるんだからな」
「はっ、はいっ! しっこもらしちゃったら、すぐ……いえるように、がんばります……」

 医者は別に天命を決める仕事じゃない。わかっていることで今を判断しても、わからない要素だっていっぱいある。
 もう治らないと沈むまゆに、諦めなくていいと誰かが言ってやらなきゃいけないから――俺が言った。
 幼女のように、お漏らしを自己申告するのが恥ずかしいのだろう。希望にぱっと明るく咲いたまゆの表情が、また恥じらいに戻っていく。

「無理しなくていいからな。まゆはもっと、自分を大事にしよう」

 くしゃくしゃと頭を撫でてやると、俺は放置していた買い物袋に手を伸ばした。
 ちょっと早いが、街中が浮かれ、はしゃいでいるのだ。
 少しくらいはフライングしたって、罰なんかあたらないだろう。




「ほら、くるんってして見せてごらん」
「は、はいっ」

 俺が合図すると。
 まゆはバレリーナのようにくるんと鏡の前で一回転してみせた。
 ふわりと花びらが揺れたその中で、白い紙おむつがかさりと鳴った。
 鏡に映る自分の姿に、まゆはやっぱり恥ずかしくて仕方がないとうつむいてしまった。
 ――隙あり。

「……あうぅ。あかちゃん、みたい……。やっぱり、まゆは――きゃうっ」
「はい、目つぶって。良いっていうまで我慢。俺からまゆに、秘密のプレゼントがあります」

 百均で買ったアイマスクをそっとまゆの顔にかけると、俺は洋裁屋の爺さんから手渡された茶色の不格好な包装を破いていった。さすがにこの状態で手渡すくらいなら、実物を着て貰った方が話が早い。おろおろと宙に腕を伸ばし右往左往するまゆの姿に笑いそうになりながら、俺はまゆの細い足を一本ずつ持ち上げると、『注文の品』を通していった。

「に、にいさまっ、な、なにしてるんですかっ!? まゆのあしに、なにかっ、なにかふれていますっ」
「楽しみにしててよ――って、ほら、すぐできた。目、開けてごらん」

 アイマスクを外してやると、まゆは目の前にあった鏡にごちんと額をぶつけて、ぐらりと体勢を崩し――尻餅をついてしまった。
 とことん間の抜けた天然さが、まゆの地なのだ。思わず俺も吹き出してしまったし、笑いながらやっぱり確信できた。
 まゆが自分で笑えるようになれば、きっとおむつにお漏らししたって大丈夫だ。
 事実、まゆはその証拠を見せてくれた。

 尻餅をついた瞬間、まゆの両脚はVの字に大きく開いていった。大股開きの格好は、まゆが一番いやがる姿だ。
 股座に残る、幼くて恥ずかしい下着――それを見るたびに、自らの存在を恥じ、思いを内向きに閉ざしている。
 突然の衝撃に、目をそらす猶予は無かった。はっきりと視界に入る股間に、まゆは反射的に泣きそうな顔をしようとしていた。
 けれど、それが思いもよらぬものだったのか。いつもならそらしていた筈の瞳が、自分の股座へと釘付けになっていく。

 白い髭も無いしトナカイもいない爺さんは、ちゃんと俺の話を聞いて、俺の願いに応えてくれた。
 『大人びて、豪華で、お姫さまみたいなおむつカバーを作ってくれ』――なんて、普通ならアダルト用品お断りとかなんとか言って、話も聞いてくれないのだろうけど。
 目隠しされた間にそんなおむつカバーを当てられたまゆは、注文通り、立派なおむつのお姫さまになっていた。

「――ふわふわで、きれい、です……。おひめさま、みたい……」
「我が家のお姫様だからな、まゆは。おむつが恥ずかしくてめそめそ泣いてる泣き虫姫には、恥ずかしいおむつを隠してくれる素敵なカバーが必要だろ?」

 すっくと立ち上がったまゆは、自分の姿が信じられないとばかりに目を丸くして、鏡の前でくるくると身を捩らせ、穿いていたおむつカバーを眺めている。
 どうやら、贈り物は気に入ってもらえたらしい。俺も嬉しさににやけ面をしていると、まゆは鏡越しに映る、背後にいた俺の方に視線を反射させていった。
 願い以上のプレゼントは、サンタを信じた頃のような、子供の頃の純粋な喜びを呼び覚ましていく。
 まゆはもうすっかり泣き癖をつけてしまっていたけど、瞳の色は悲しくはなくて――堪えきれぬ喜びをあふれさせる、モミの木の上に輝く星のようだった。

「にいさまが、まゆに、プレゼント……。だ、だいじにしますっ! ぜったいっ、ぜったいに! こんなかわいいのっ、まゆなんかにそのっ、あのっ……」
「ちょっと早いけどな――メリークリスマス、まゆ」

 うれしさに飛び跳ねたまゆに合わせて、ふりふりのおむつカバーが、粉雪のようにふわりと舞った。
 クリスマスは、誰にでもやってくるらしい。

「……はい、にいさま! めりーくりすます、です」

 涙を拭いた顔で底抜けに輝く笑みは、俺にとっての最高の、クリスマスプレゼントになった。
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